ゲーテとカフカの名言集を読んだ
ひとつ前の記事に書いた『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』、
すごくよかった!久しぶりに、すごく面白い本を読んだー!と感じました。
- 作者: フランツ・カフカ,ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ,頭木弘樹
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: 単行本
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「対話」と銘打ってあるけど、
ゲーテとカフカって生きた時代は全くかぶっていないそう。
ゲーテの没した約50年後にカフカが生まれるっていう。
計算したら、134歳違い。
カフカはゲーテの著書を愛読していたそうです。
この本では、頭木弘樹さんという方がゲーテとカフカの名言を14のテーマ
(仕事、恋、健康などなど)に沿ってセレクトし、
対比させる形で翻訳・紹介・解説をしてくださっています。
名言にちなんで紹介されているエピソードも面白く、
頭木氏の深みのある文章も、とても読みごたえがありました。
ゲーテって、才能豊かで社会的にも成功した方だったそう。
しかもイケメンだったらしい。
(本の最後の方にゲーテの肖像画とカフカの写真が載っているんですが、
私はゲーテよりカフカの方がイケメンだわ〜、と思いました。単なる好みか・・・)
ゲーテは前向きで、とても社交的でやさしい方だったようです。
希望に満ちた名言がたくさんあるゲーテですが、
その人生の道のりは決して平坦なものではなかったそう。
確かに、人生に山も谷もない人なんて、一人もいないよね。。。
誰しもすごい坂とか登らなきゃならない時があるものね。
それでも前向きで、希望に満ちた言葉を生みだしたゲーテ。
素敵な方・・・。
カフカは、すごく繊細で優しい方だったよう。
そして、日常生活の中での絶望ぶりが突き抜けてる・・・。
この本で紹介されている名言やエピソードを読みながら、
何度心の中でカフカにツッコミをいれたことか(←失礼・・・(汗))。
たとえば、この本の冒頭での名言対決。まずはゲーテ。
希望は、わたしたちが生きるのを助けてくれます。
確かに。っていうかこれ真実の一つレベル・・・
これは、愛する女性(闘病中だったそう)への手紙の中の言葉だそう。
これに対し、カフカの日記に書かれた、希望に関する名言は・・・。
朝の希望は、午後には埋葬されている。
あ、あのっカフカ!?
「埋葬」っていう言葉のセレクトって一体・・・。
それに「午後」ってまさかお昼の12時すぎとかじゃないよね?
せめて夕方とか夜にしようよ?
次に紹介されているカフカの言葉もすごい。
ぼくがどの方向に向きを変えても、
真っ暗な波が打ち寄せてくる。
あのっ、どの方向を向いてもって・・・カフカーーーーッッッ!!!
あまりの衝撃に、そばにいた小学生の息子にカフカの言葉を紹介したら
「お見事!」と。
ううっ。本当にもう名人の域。
なんて絶望センサーが敏感なんだ・・・。
(多分、続く(そのうち・・・))