第一弾

(前の記事からのつづき)

大きな船を照明で表現したステージで、会場のお客さんたちを船の乗客に、吉井さんとバンドのメンバーを、乗客を前にして歌う楽団になぞらえて吉井さんが歌う、というコーナーもあった。
「4000粒の恋の歌」という曲はジャジーな感じで、お酒を飲みながら聴いてみたいと思った。この曲、三輪明宏さんが歌っても素敵だろうな。

あと、吉井さんが初めて作ったという曲 ”LOVERS ON BACK STREET ”も披露された。娼婦が主人公の曲なのだそう。最初に作った曲からして、裏通りや娼婦が出てくるのかぁ〜。吉井さんが音楽雑誌のインタビューで時々使う「場末感」という言葉が思い浮かんだ。
もしかしたら、ミュージシャンの「第一弾」的な作品には、その人の根っこにあるものがゴロッと入ってきてしまうのかなぁ、無意識であったとしても。というのは、エレカシのデビューアルバムの一曲目が「ファイティングマン」であることを思い出したから。ファイティングマン。戦う男の歌・・・。宮本さんは「みんなファイティングマンだ」って歌ってるし、「エブリバディ」を励ましている歌だし。

ライブの後半で吉井さんがジャケットを脱ぐと、それだけで会場のみなさんがどよめいていた。
かわいらしき、女性ファンたちの心よ。。。
そういえばエレカシのライブでも、宮本さんがジャケット脱いだだけで、お客さんがどよめいていた。
吉井さんも宮本さんも、ファンに愛されているなぁ。

「血潮」もすごくよかった。フラメンコギターが印象的な曲だけど、今回このツアーではフラメンコギターを弾けるひとがいないとのことで、吉井さんがアカペラで披露。途中、打楽器(名前忘れた・・・素朴な太鼓)が入り、その後、事前に吉井さんが指示したとおりに客席のみなさんが手拍子をしてグルーブを作っていた。会場のみんなで一曲奏でるって、ライブの醍醐味〜!いいなぁ、と思った。映画館で観ているみなさん方も、その場で手拍子していた。私も。

吉井さん、アンコールはないって話だったけれど、最後に "JAM”を歌ってくれた。
そうして、3時間に及ぶライブは幕を閉じたのだった。