矢野さんが歌う清志郎さんの歌 

最近よく聴いているCDは、吉井さんの『18』以外では
矢野さんの新譜『矢野顕子忌野清志郎を歌う』です。

矢野顕子、忌野清志郎を歌う

矢野顕子、忌野清志郎を歌う

曲がすっかり矢野さん色に染まっているけど、清志郎さんの世界が伝わってきます。
多摩蘭坂」は、聴いていて最初、この曲だって気付きませんでした。
不思議な浮遊感のある曲になっていると感じるのはテルミンの音色の影響なのかな。

多摩蘭坂」のオリジナルが収められているRCサクセションの『BLUE』。
好きなアルバムです。
「ガ・ガ・ガ・ガ・ガ」とか。
ジャケットもすき。
清志郎さんの表情もいいし、ピンク色のタイトル文字など、80年代っぽい感じで。

BLUE

BLUE

矢野さんの今回のアルバムで特に私がいいな、と思ったのは、「雑踏」と、ラストの3曲。
「雑踏」も、「恩赦」も「セラピー」も聴いたことがなくて、今回このアルバムを通して知りました。
「雑踏」には相当こころを動かされました。この曲を聴いて心を動かされない人はいないんじゃないかって思うほどすばらしくて、私はまだ感想をうまく言葉にできないでいます。
「恩赦」っていう曲はタイトルにドキッとしたけど、特に犯罪者とか思想犯についての歌、というわけではなく、衆生っていうか、一般社会にいきているわたしたちみんなについての歌なんだな、と思いました。相手をゆるすこと、じぶんがゆるされることについての。
「セラピー」も、矢野さんのやわらかな歌とピアノを通して、キヨシロウさんと、この作品を選んだ矢野さんお二人の深いやさしさがひしひしと伝わってくる曲。私が歌や音楽を聴くのが好きな理由のひとつは、作品を通して歌っているひとのやさしさが感じられることなんだよなぁ、とあらためて思いました。ありがとう、きよしろうさん、矢野さん、音楽を届けてくれるみなさん方・・・!! という気持ちになりました。