おいとましてからも

私は、なんだか元気が出ないとき、気持ちが落ち込んでいるときにふと、清志郎さんの公式HPに遊びにいくことが多いような気がする。そこに行くと、すぐさま「ジャカジャーーーン!」というギターの音色、そしてキヨシローさんの「イエーーーイ!!!」というシャウトが聴ける。それが、何ともいいのだ。

ひとは、亡くなってからでさえも、ほかの誰かをうれしい気分にさせたり、勇気づけたりできる。
そのことを、こどもの頃は意識してはいなかったけれど、小さい時分から、ちょっと昔の、19世紀終わりから20世紀前半にかけて書かれた物語を読むのが好きだった私は、大好きな作品に出会うと、もう亡くなっている作者に親近感を覚えたものだった。そうしたたくさんの物語は、まるで自分の心身に染み込んでいるかのように感じる。愛すべき物語を生みだした、いまはこの世を去ってしまった作者たちに、親愛の気持ちと感謝の念を覚えるのである。

作品など、かたちになるものを何も残さなくても、まっすぐに生きてきたひとの姿とか、すごくいい笑顔などは、亡くなってからも周りの人の記憶の中に残って、そんな思い出が、時に人を励ましたりするのだろう。今日はお盆なので、改めてそんなことを思いました。